
マヌカハニー のオーガニック基準とは?チェックするべき3つのこと
ハチミツの中でも希少な存在のマヌカハニー。さらにワンランク上なのが、オーガニック認定のマヌカハニーです。
より野生に近く、人工物とは無縁のオーガニックマヌカハニー。国によって厳しく管理されているのには、何か理由がありそうです。その基準となっている点や、オーガニックへのこだわりについて調べてみました。
マヌカハニーのオーガニックって何?
オーガニックということばはさまざまな商品で良く耳にしますが、きちんと知っている人はあまりいないようです。何となく、「天然の」的に受け止めている場合が多いのではないでしょうか。
オーガニックコスメなどと謳う化粧品がありますが、日本では食品以外には、オーガニックが明確に定義されていません。「オーガニック」ということばは「有機の」という意味。有機肥料を使い、化学的な農薬・肥料を利用しないのが前提です。
日本国内のオーガニック規定としては、
- 「3年間農薬及び化学肥料を使用していない土地であること」
- 「遺伝子組み換え原材料を使用していないこと」
- 「添加物の使用の制限」
などがあり、日本でオーガニック食品といえば、農林水産省の有機JAS認定がされたものに限られます。
マヌカハニーの本国であるニュージーランドには、オーガニックを管理する団体があります。
1983年に非営利団体のニュージーランド・バイオロジカル生産者・消費者評議会(NZBPC)が設立され、さらにそこから派生したオーガニック栽培協会(BIO-GRO)が、オーガニックマヌカハニーについても審査を行なっています。(バイオ・グロ認証オーガニック生産基準)
バイオ・グロが決めているオーガニック認定基準は、かなり詳細にわたります。ハチミツを採取する自分の土地以外にも、半径5km圏内の土地所有者の許可をもらう必要があり、日本と同様に、土地に残留する薬品類の検査が義務づけられます。
ミツバチを飼育する環境、ハチミツを採取する際にも、一切の薬品使用が認められません。例えば、養蜂者がハチに接する際に使って良いのは、松の葉の煙など。
巣箱を置く場所から、瓶詰工程のときの温度、濾過機のサイズまで細かく決められています。
ミツバチは空を自由に飛ぶものなので、周囲からの人工物の影響を受ける可能性もありますよね。そのような危険性を一切排除するため、オーガニックマヌカハニーを採取できる場所はとても限られています。
そこまでして厳密に、マヌカハニー製造でオーガニックにこだわるのは、どうしてなのでしょうか。
オーガニックマヌカハニーと他のマヌカハニーとの違いは?
自然の中でミツバチたちが集めてくる蜜には、花の花粉が混ざっています。マヌカの花の成分そのものが多く含まれる、この花粉はマヌカハニーのグレードにも関わる大切な要素。
マヌカハニーとして規定される国の基準では、70%が含まれていればOK。でも、多くのオーガニックマヌカハニーでは、80%以上と高濃度です。
これは周囲環境が、よりピュアであることの証明となります。オーガニックマヌカハニーの採取される場所は、厳選された土地であり、農薬などと同時に他の植物との混合も避けられているのです。
実際に、オーガニックマヌカハニーが採取される場所は、ミツバチの箱がなければとてもそうとは思えないような原野です。
除草剤などの散布がないため、自然に満ち溢れていますが、花などは見当たりません。ある養蜂場などは、周囲10kmに道路すらないといいます。
最高の環境の中で、わずかな人の手のみを使って作られるマヌカハニーは、MGO、UMFといった成分の基準値からみても優良です。
オーガニックマヌカハニーが評価されるポイント
- 熱処理などの工程がなく限りなく自然に近い状態
- 最小限の手間ながら品質保持に対する厳しい規定がある
- マヌカ以外の不純物の混入が低い
オーガニックマヌカハニーの特徴として、環境の他にあげられるのがハンドメイドの手間。先にあげた規定の中にも見られましたが、人工的な手法を排除しながらも、品質保持には細心の注意が払われています。
それだけ、人の手はかかります。人件費や工程の手間を省くために熱処理などを行ない、扱いやすくしている製品もある中で、オーガニックマヌカハニーはこれ以上ないほど贅沢な手段で製造されています。
それはすべて、マヌカハニー本来の健康成分をほんのわずかでも欠かすことなく、消費者に届けるためなのでしょう。
オーガニックであることの幸せ
現在、全世界的にミツバチの減少が問題となっています。急激な地球環境の変化とともに、原因のひとつとされているのが、「ミツバチヘギイイダニ」という害虫。
ニュージーランドでも被害が拡大するにつれ、この害虫駆除のため、やむを得ず、少量の薬品を使用する養蜂業者が増えているようです。
例えどんな理由があっても、化学的な薬剤を使用した場合はオーガニックのマヌカハニーとは呼べません。そのため、元々希少性の高かったマヌカハニーでオーガニックと認定される商品はさらに少なくなってきています。
限りなく自然に近い、最高の状態で採取されるオーガニックマヌカハニーを、永遠に楽しめる保証はどこにもありません。
ミツバチたちが健やかな状態で、届けてくれるオーガニックマヌカハニーを食べられるのは、とてもラッキーなことなのですね。
まとめ
オーガニック、と付いていると何となく身体に良さそうですが、実際にはそれどころではない厳しい基準をクリアした、マヌカハニーの王様的存在です。
ニュージーランドの大自然の中で、大切に採取されたオーガニックのマヌカハニー。手に入った際には、生まれた環境の素晴らしさに思いを馳せながら、味わってみてくださいね。